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【シン・エヴァンゲリオン】劇場版𝄇 中編下を見た感想 : シンジへの「感謝」がやっと聞けた

はじめに

”シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇”を初見で見た感想をネタバレありで書いています。
尚、青文字は話の中で印象に残ったセリフやシーン、赤文字は私の印象に残った感想です。

前回は以下。ゲンドウが使徒のような出で立ちになっています。

恩人であり敵でもあり

ゲンドウは人類補完計画はミサトの亡き父が発案したことであると言いながら「魂の浄化」を行うために「預けていた初号機を返してもらう」とミサトに言います。ここでシンジが登場するもゲンドウは無視、自ら浮遊しながら13号機の口の中に入りました。

シンジは自分が父親を止めるために「僕がエヴァ初号機に乗ります」と宣言。続けて「ミサトさんが背負っているものを半分背負うよ。僕は僕の落とし前をつけたい」と言い、首にチョーカーを自ら付けます。

そんなシンジにヴィレのメンバーは反対し、両親がサードインパクトで亡くなった北上ミドリは「全ての元凶はあんたら親子」とシンジに銃口を向けます。そして同じく銃口を向けていたサクラはシンジに発砲するも、間一髪でミサトが庇い、シンジに対して”14年前に初号機に乗って戦ってくれなければそこで既に人類は滅んでいた”と伝えながら「感謝している」と声を掛けます。そして皆に「シンジ君の取った行動は全て私の責任」と叫び、「今のシンジ君に託してみたい」と訴えかけます。

そんなミサトの叫びに、サクラは「そうや。碇さんは私らを救ってくれた恩人や。けど、うちらのお父ちゃんもニアサーで消えてもうたんやぞ。恩人で敵(かたき)なんや」と泣きながら複雑な心情を吐露。そうなんだよ、シンジって恩人なんだよね...と私も号泣。

シンジVSゲンドウ

ヴィレチームはシンジに託すと決め、ミサトは加持リョウジの受け売りである「息子が父親にしてやれるのは、肩をたたくか殺してやることだけよ」とシンジに伝え、「必ずサポートする。頼むわ、シンジ君」と続けます。

マリはシンジに「姫を、アスカをお願い。必ず迎えに行く」と託すとシンジは了承、シンジが初号機に乗り込むとシンクロ率は無限大。シンジはマリのサポートもあって13号機が潜む”マイナス宇宙”なる空間に入ります。

第13号機に取り込まれたゲンドウは「もうすぐ会えるな、ユイ」と呟いていると、そこにシンジが登場。シンジの乗る初号機は「ロンギヌスの槍」を「カシウスの槍」に変化させ、父親との戦闘が始まります。

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初号機 with カシウスの槍

ここでゴリゴリのアニメーションで立体的な戦闘を行い、シンジの記憶にあるミサトの部屋や学校、レイの部屋などで激闘します。
が、ゲンドウは暴力と恐怖が決着の基準ではないとシンジに諭した上で話し合いの場に。シンジは「何がしたいの?」とゲンドウに問います。いよいよ二人の対話!

これだから若い男は...

マイナス宇宙の外にいるヴィレチームは”槍が人類補完計画を阻止するキー”であるため新たな槍の製造を試みる作戦を練り、周りができないと言う中でミサトは「リツコの知恵を信じる」と言い切ると、リツコは「無茶言うわね、やってみる」とそれに乗ります。

そして、リツコが「ぶっつけ本番」の指示を出すと「いつものことです、やれるだけやりましょう」と笑うメンバーに、マヤは「これだから若い男は」と序盤にパリで言ったセリフと重ねて呟きます。いいシーン。

終わりに

いやー、シンジに対してメンバー達が「恩人でありながらも敵」であるという葛藤が聞け、本当に救われる展開。
そして、ミサトがシンジを微笑みながら送り出す際に言った「行ってきます」からの「行ってらっしゃい」が見事にキマって泣ける

「Q」を見た時に感じた、なんとも言えないフラストレーションがやっと本作で浄化される流れになっていて、ミサトが言った「感謝してる」に始まる一連のシーンが最高でした。