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【漫画好き】私が思うワンピースが鬼滅の刃に勝てない理由

ワンピースVS鬼滅の刃

世間的に少年漫画でNo.1と言えばワンピースを思い浮かべる方が多いと思います。

実際、作者の尾田栄一郎氏が同作コミック全巻の累計発行部数が世界で3億2086万6000部を記録した際に「最も多く発行された単一作家によるコミックシリーズ」として『ギネス世界記録』に認定されるという偉業を達成。

そんな絶対王者ワンピースに対して、2019年単体で見れば漫画売り上げで鬼滅の刃がワンピースを上回ったというニュースは多くの漫画ファンを驚かせました。

具体的な数値としては2019年のオリコン年間コミックランキングが元ネタですが、鬼滅の刃の発行部数が1205万部。次いでONE PIECEが1080万部。どちらもすごいですが、テレビアニメ放送によるのか鬼滅の勝利。

映画の記録もワンピースの2012年公開の『ONE PIECE FILM Z』が興行収入68.7億円に対して無限列車は公開10日で100億円を突破。結局は歴代最多興行収入となりました。

このような単行本や映画の記録を持って 鬼滅の刃がワンピースを超えた! という見出しのネットニュースも当時はよく見かけて論争の火種になっていました。

世間的には国民的漫画=ワンピース

ワンピースは長い歴史からか、鬼滅の刃よりも国民的漫画として浸透しているようにも思えます。
グロシーンも少ないので子供でも安心して見れる点もワンピースの優位性。私もアラバスタ編のストーリーとしての完成度が高すぎて当時は激ハマりしていました。

が、私はもうワンピースがどう転んでも鬼滅には勝てないよな~とこっそり思っている理由が一つだけあります。
ちなみに私はアンチワンピースでもなく、がっつりとファンで全巻漫画で持ってます。

炭治郎とルフィ

鬼滅の刃はダレることなくピークのまま幕を下ろした

これがタイトルにも書いた「ワンピースが勝てない理由」ですね。

ワンピースは1997年から連載開始をし、2020年の現在でも連載中です。
一方、鬼滅の刃は2016年に連載開始して2020年で連載終了。しかも、惜しまれながらの連載終了。

ワンピースの長期連載に似た例として、同じく少年ジャンプのNARUTOがあります。NARUTOは72巻で連載が終わり、私は何度も読み返すほどのファンです。...が、やっぱり長い。

NARUTOの漫画は以下の構成ですが、どう考えも第一部の方が面白かった。中忍試験の熱い試合や三竦みの戦いの化け物感、サスケ奪還編のハラハラ感に勝る章が第二部にはありません。第四次忍界大戦くらいになると、早く終わらないかな~なんて思ったりもしました。(改めて読み直すとおもしろいんですけどね)

  • 第一部・少年編

プロローグ
波の国任務
中忍試験
木ノ葉崩し
暁の影
三竦みの戦い
サスケ奪還任務
カカシ外伝

  • 第二部・青年編

風影奪還任務
天地橋任務
新たなる刺客
大蛇丸との決別
それぞれの捜索
次なる暁の動き
ペインの侵攻
五影と暁
第四次忍界大戦

短ければ短いほどいいというわけではないですが、興行的な延命治療ではなくピークのまま終わらせる感動。
例えば、スラムダンクを読んだ人であれば、本作の世界ではたった3ヶ月しか描かれていない点を「3年間を描けばもっと儲かったのに」という指摘は的外れであることは理解できるはず。

惜しまれながら死んでしまったものは美化される

スラムダンクにも言えますが、ピークで終わることができると美化されるんですよね。
そして、読み切った人にとっては最終巻が最も記憶に残る分、人にも薦めやすい。

少し毛色が違う話ですが、尾崎豊がファンの心を捕えるのは「人気絶頂に若くして亡くなってしまった部分」が伝説化してしまっているという点もあると思います。

ワンピースもNARUTOと同じで 「長い」 と思ってしまうんですよね。
もちろん私も好きで読んでいますが 2年後 になってからの話には『ダレている』と思える時がいくつかあったり、アラバスタ編や空島編、CP9編や頂上決戦編のワクワク感が第二部に少ない。絵がごちゃごちゃしていたりナミとロビンが巨乳化してきたり。

ちなみに2ちゃんねるでは以下の一文が共感を集めていました。(⭐︎が最高位と思います)

東の海☆ アラバスタ☆ 空島◎ ウォーターセブン◎ スリラーバーク△ シャボンディ諸島◎ インペルダウン◎ マリンフォード☆ 魚人島 パンクハザード△ ドレスローザ△ ホールケーキアイランド○ ワノ国△

超絶個人的見解

人気絶頂のまま最終回で幕を下ろしたスラムダンクと鬼滅の刃、人気絶頂の時に幕を下ろせなかったNARUTOやドラゴンボール。

ワンピースがどちらに分類されるのかは難しいですが、これからどれだけ頑張っても発売済みの単行本を消すことはできないので、間延びした分だけ伝説化しにくくなっているとは思います。

ファンとしては続きを長く見れるので嬉しいですが、中弛みがなく最終話まで駆け抜ける美しさをワンピースはもう手に入れることはできない。

というわけで独断と偏見に満ちていますが、惜しまれながらもピークで終わらせることができた鬼滅ファンと集英社の期待を一心に受けてギネスを更新し続けるワンピース

どちらも比較できないくらいにすごい作品であることは百も承知の上で、『綺麗にダレることなく最終巻まで走り切った鬼滅』に一票を投じてしまうよな~という個人的な意見でした。(と同時にワンピースファンとして同作品がラストに向けて想像を超えたピークを作ることを期待しています…)