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【シン・エヴァンゲリオン】劇場版𝄇 後編上を見た感想 : 「ミサトさあああああん!!」

はじめに

”シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇”を初見で見た感想をネタバレありで書いています。
尚、青文字は話の中で印象に残ったセリフやシーン、赤文字は私の印象に残った感想です。

前回は以下。ゲンドウとシンジで対話が始まります。

責任者は私

ゲンドウは「アディショナルインパクトが私の願いが叶う唯一の方法だ」と言い、エヴァインフィニティ(赤い首のないエヴァのような物体)が頭部なき肉体に変化していきます。ここがなんとも言えない不気味な映像。

それを見た冬月が「ようやく始まったな」と呟くと、マリが「冬月先生」と呼びながら現れます。
冬月はゲンドウを思ってか『私も君も希望という病にしがみついている』と呟き、マリに対してエヴァMark10~12を「あとは好きにしろ」と言うとレイのようにLCL化して消えてしまいました。ど、どういうこと?

マリは改8号機に乗りながらMark.9-Aを含むMark10~12を次々に倒しながら、「さぁ、ラスト。行ってみようか!」と意気揚々に捕食していきます。

場面代わり、ヴィレチームは槍を完成させるのもミサトは「責任者は私です」と言い、リツコを含む全メンバーを退艦させます。ここがリツコの反論を抑え込んだ過去のセリフと重なるも意味合いが変わっていて泣ける...

ゲンドウの独白

マイナス宇宙内で「他人との差異がない世界を望む。ユイと会える」とゲンドウは言いますが、シンジは「もうやめようよう」と一言。
シンジが近づくとゲンドウはATフィールドを張りますが、シンジはゲンドウにSDATを渡しながら「僕と同じだったんだ」と父親も自分と同じように他人に心の壁を持っていたと知ります。

ここでゲンドウの独白。
ゲンドウは「私は人との繋がりを恐れていた」「他人といるのが苦痛だった」「唯一好きなものは知識とピアノ」と語りながら研究員時代にユイと出会ったことを回想します。ちなみにこの回想にはマリもいて、ゲンドウとは研究仲間であることが分かります。

そしてユイと出会うも失い、「ユイと出会って孤独の苦しさを知った」「ただユイの胸で泣きたかった」「私は私の弱さ故にユイに会えないのか?」と続けます。するとシンジは「その弱さを認めないからだと思うよ?」と一言。

ちなみにこの独白シーン、いきなり作画が白黒になりなんとも言えない凄みがあります。

ミサトさーーーん

ミサトは一人で槍を届けるためにマイナス宇宙に向けてブースターを蒸かし、「まだまだー!」と声を荒げながら突っ込みます。ちなみに裏では”もろびとこぞりて”がBGMに。

もろびとこぞりて

もろびとこぞりて

  • 杉並児童合唱団
  • ワールド
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

そしてミサトはマリと合流、マリはヴィレチームが自力で槍を作ったことに驚き『知恵と意志を持つ人類が、神の手助けなしにここまできているよ、ユイさん』と感慨に耽り、ミサトの「シンジ君を頼むわ!」の叫びに「あたぼうよ!必ず連れて帰るわ!」と応えます。一方でミサトは『ごめんねリョウジ、母さんこしれしかできなかった』と謝りながらヴンダーは大爆発に飲み込まれます。ミサトさん....

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髪を解いたミサト

バトンタッチ

シンジはミサトの行動を見ており、その意志を逃げずに受け止めます。
そんな様子を見たゲンドウは「大人になったな、シンジ」と呟き、子供に会わないことが母親を奪った自分にできる贖罪と考えていたことを明かしながら「すまなかった、シンジ」と謝ります。

すると、シンジの心の中にいたユイとゲンドウは再会、「そうか、そこにいたのか、ユイ」とゲンドウは何かを悟り、空想上でシンジと乗っていた電車を一人で降りていき、シンジは「ここからは僕が引き継ぐよ」と言います。

ここでいきなり電車の中にカヲルが登場。シンジは自分ではなく「みんなを助けたい」と力強く語る様に、カヲルは「君はリアリティの中で立ち直ったんだね」と嬉しそうに言います。

終わりに

マリが何者なのか謎でしたが、なるほどゲンドウやユイと同じ研究室のメンバーだったんですね。であればゲンドウやユイと顔なじみであることが伺える過去の発言とも一致してスッキリ。

そしてゲンドウの独白シーンも衝撃的でしたが、個人的にはミサトが一人ヴンダーに残り、最後に息子が写った写真を見ながら亡くなるシーンには胸を打たれました。
よくエヴァのモノマネにて初号機のコントロールを失ったシンジが「ミサトさーん」と叫ぶ場面がネタになりますが、今回程叫びたくなることはないと思える程に儚くも美しいシーンでした。