はじめに
ITシステムのトラブルが発生したりすると「金融庁報告」という言葉がネットに登場します。
これは金融庁のサイトを見れば明らかで「金融庁では、金融機関で発生したシステム障害等の報告を受領しています。(原文まま)」とのこと。
銀行というのは免許制であるため、例えばローソンがセブン銀行ライクに銀行化した際は以下のようなイベントがあったり。
本日、株式会社ローソン銀行に対し、銀行法第4条第1項の規定に基づく銀行業の免許を付与しました。
一方、地方銀行周りの記事では「関東財務局への報告」という話も聞いたり。本記事はこのあたりの情報を調べてみました。
関東財務局?
インターネットでは「関東財務局の業務」というのが公開されていて、要点は以下。
- 財務局は、財務省の仕事のうち、財政及び国有財産の仕事など税務以外の全ての仕事を行う地域に根差した総合経済官庁
- 金融庁からの委任を受けて財務局は地方における民間金融機関等の検査・監督も行っている
- 関東財務局は関東甲信越地区の1都9県において財政、金融・証券及び国有財産に関する諸行政の実施に当たる
- 当地域の経済情勢等の動向を把握して、財務省の施策に反映させる
などなど。
つまり、地方における財務省の業務を総合的に行う機関&金融庁の地方業務も行う機関なんですね。だから金融庁の代わりに報告を受けたりすることもある、と。
金融庁と財務省の違い
少し大局的な観点に組織上のマッピングがあります。
というのももともと金融庁は旧大蔵省が担っていた役割を財務省と分担する形で誕生した行政機関なので、金融庁+財務省が大蔵省。
棲み分けとしては金融庁は預金者や保険契約者、投資家の利益を守るための組織で、財務省は国の予算編成のほか、税制の企画と管理、国庫・国債の管理、貨幣の発行。
体制図としては以下の図が分かりやすく金融庁は少し別枠でできたような組織なんですね。
ちなみにパワーバランスで言うと財務省が圧倒的にありますが、財務局と金融庁であれば委託関係を見ると金融庁の方が格上なのかな?という印象。
終わりに
金融庁や財務省や財務局、色々とありますが基本的にはシステムトラブルが起きた時に報告に行くのは金融庁って感じですね。
しかし金融庁がすべて面倒を見ているわけではなく、一部はこの手の報告を受ける部分を財務局に委託しているという感じ。
覚えておきます。