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【脳嚙ネウロ/XI編】絶対悪のシックスに対してネウロなりに敬意を払うシーンが好き

はじめに

魔人探偵脳噛ネウロの最終盤。戦闘機の上でシックスVSネウロが繰り広げられますが、そこでは悪意の塊であるシックスに対してネウロなりに評価を伝えるシーンが何箇所かあります。以下はその書き起こしと感想を。

尚、コミックスでいうところの23巻です。

ネウロがシックスを認める発言抜粋

吾輩は貴様にある種の感動をおぼえている
人間は悪意にせよ何にせよ、結果としてここまで進化できるのだと

『この男は自分が常に絶対優位に立つ事に関して天才的だ。
勝負事に勝つ鉄則は敵が最も嫌がることをやり続けること。
そのために必要な要素、それこそがヤツの脳を進化させてきた悪意なのだ』

残念だぞシックス。
それほどの悪意を持っていれば究極の謎を作れたのかもしれないのに

貴様の強靭な脳と体に、種を超えて生物としての貴様の強さに敬意を払い、ふさわしい死を与えてやろう

感想

ネウロはシックスに敬意を払いながらも「だが貴様は間違った進化をしたと言わざるをえない たった一人で生態系を大きく狂わす、それは未来を作れない歪な進化だ」とコメントもしています。

そして、ネウロは弥子に「実は吾輩、まだ人を殺したことがない。一人の命を永遠に奪うことは吾輩は極力避けている。生きてさえいれば、また謎を作るかもしれないからだ」という信条から「奴は奴という種であるために吾輩は吾輩という種であるために、種の本能と命をかけて殺し合うのだ」とシックスと戦うと語っていました。

これがかなりイケていて、シックスを絶対悪とは言わずにあくまで客観的に自分の利益と反するので殺し合う・・というロジックになっています。この勧善懲悪に落とし込まない脚本が素敵だな~としみじみしたやり取りでした。

終わりに

シックスが登場した際、類人猿をホモ・サピエンスは殺してきた例をあげながら自分が人間を殺すことの理屈を説明していました。その理屈には何か真理があるような気がしていましたが、そのロジックを否定せずともネウロが戦う理由がきちんと語られていることで、読者のモヤモヤをはらってくれた同作品。

改めて少年ジャンプ作品で一番好きだな~と感じました。