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【2020年M1】アナザーストーリーの感想 : マジカルラブリーの激闘の裏側が泣ける

はじめに

最終決戦も荒れに荒れた2020M1グランプリはマジカルラブリーの優勝。

しかしM1は放映後に毎年放送されるのが「アナザーストーリー」。
同番組は『わずか4分間の漫才に夢を馳せた芸人達の生き様』をドキュメンタリーテイストで見ることができ、去年のミルクボーイの映像でも号泣してしまいました。そして今年のも同じくらいに熱かったのでネタバレありで感想を書いてみました。

マジカルラブリーが決勝進出

2020年決勝進出を発表された際の映像から始まりますが、突っ込みの村上さんは2017年のM1決勝にて最下位になった際、上沼さんとの言い合いを思い出してか「腐らなくてよかった」と言い、ボケの野田さんは「当時の楽屋で漫才もうやれないんじゃないかと思っていた」と言います。

ここで二人の格差が映し出され、R1をピンで優勝していてソロで仕事もあるからか綺麗な部屋に住んでいる野田さんに対し、村上さんは家賃3万8千円の部屋に住んでいます。しかし村上さんはそれに対して僻みを言わず、相方に対して「自分が面白いと思ってコンビを組みましょうと誘った」と明かした上で、R1を取った際に「ほらね」と思ったと誇らしげに語ります。

一方、野田さんは野田さんで「(村上さんは)本当はおもしろい。それが世間に伝わるにはM1優勝しかない。」と意気込んでいました。泣けるなぁ...

M1初挑戦の過去

17年前の2003年に野田さんは16歳の若さでM1予選に出場していたようで、その1年後には村上さんも大学のサークル仲間と共にM-1に出場。しかし村上さんはお笑い仲間の中で自分だけ就職できなかったので、消去法としてお笑いをやるしかなくなったとのことでサークル仲間と離れて一人で芸人の道に。

月日は流れ、2007年にマジカルラブリーを結成。2017年の決勝進出時には「長かった。ぶちかましたい。」と二人は興奮気味に語りました。
しかし、当日のネタは審査員に刺さらず、司会の今田さんにマイクを向けられた上沼さんは「好感度を上げようと思えばいい点数をつけれるが、本気で挑んでいるので」とコメント。これに野田さんは「(こっちも)本気でやってるから!」と嚙みつき、「本気でやってるちゅうてんねん、こっちも!よう決勝残ったな。」と間髪入れずに上沼さんが返すという名シーンに繋がります。

その後、舞台裏で村上さんは「出る大会が違ったんですか?これ」と自嘲気味に話せば「うーん。全員が同情の目で見ていた。」と否定せずに落ち込む野田さん。ネットではケラケラ笑いながら見るエピソードですが言われた本人達にはダメージが衝撃的だったんですね、

そして2020決勝当日

2020年のM-1グランプリ、おいでやすこがが爆笑をかっさらう中で「フレンチのネタで行こうか」と野田さんは言います。こうやって場の空気を読みながらネタを選んでるんですね...

そしてマイクの前にて開口一番、野田さんが「どうしても笑わせたい人(上沼恵美子さん)がいる男です」と言ってネタを始め、フレンチのネタで大爆発。「違うよ!」という制止を振り切って暴走するネタは確かにおもしろかった。

3年ぶりの決勝審査にて、点数開示のところにて上沼さんがつけた「94点」を見てガッツポーズをする野田さんと手で顔を覆う村上さん。バッチリリベンジを果たすという漫画のような展開...

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審査員の高得点を見守るマジカルラブリー

最終的には2本目のネタも受けてM1王者になり、野田さんは

「最下位取っても、優勝することあるんで、あきらめないでくださいみなさん!」

と語ってM-1グランプリを締めました。

終わりに

さらにこの後日談として、祝福にかけつけた芸人仲間は泣きながら村上さんを語るシーンに、それを聞く村上さんも涙をぬぐうシーンが映ります。また、野田さんも優勝後に母親と電話をしながら、実の兄を含めた周りがM-1決勝を応援してくれていたことを告げられ言葉をなくして号泣するシーンもあったり。

結果論ですが、この過去を思うとマジカルラブリー優勝というのが一番良かったと思ってしまい、同映像を見ながらまたもや泣いてしまいました。本当にM1はヒューマンドラマですね。