本音レビューログ

正直な感想



本音レビューログ

コンテンツの正直な感想と雑イラストが見所。

【株売買】個人投資家のインサイダー取引はなぜどのようにしてばれるのか?

はじめに

インサイダー取引とは、上場会社の関係者などがその職務や地位によって知り得た未公表の会社情報を利用して株式を売買することで自己の利益を図ろうとすること。よくある例としては自社の今期の売上高が増加しているという非公開情報をネタに株式の買付を事前に行う...などというもの。

一方で怪しい取引をチェックする法人である日本取引所自主規制法人は

株式の発行、倒産、合併及び決算に関する情報等、投資者の投資判断に重大な影響を与える会社情報(重要事実)が公表された全ての銘柄を対象として、その売買動向等を日々分析しており、インサイダー取引と疑われる取引については全て証券取引等監視委員会に報告しています。こうした取組みを「売買審査」といい、当法人では重要事実が公表された銘柄を幅広く抽出したうえで、投資者の属性情報や売買状況等の詳細な分析を行い、インサイダー取引と疑われる取引を絞り込んでいます。

と意義を強調していますが、一般人の投資家に関してもそのチェック対象なのか?が気になったので調べてみました。

チェックの仕組み

リストアップする方法は上に記載の通りで「会社情報が公表された銘柄をフィルターしてその発表がなされる前の売買動向を分析して疑われる取引が報告」される模様。

例えば「株式分割のリリースがある前に購入した取引一覧」が機械的に報告され、そこから怪しい人に詳細な調査が入るイメージですね。「あれ?この人はいきなりこの銘柄を買ってるぞ...?」みたいなのが異常値として検出されるんだと思います。

しかし、素朴な疑問で「大型ではなくて」個人投資家にまで目が光っているのか?という問い。
これは仮想通貨の脱税に似た話ですが

結論として「個人の少額取引にはインサイダー取引の罰則が適用される」ということが過去のニュースでも実例がありました。以下が該当のニュース。

鹿児島相互信用金庫(永倉悦雄理事長)は21日、40代の男性職員が、東証マザーズに上場する医療系システム開発・販売のソフトマックス(本社・東京、本店・鹿児島市)の未公表情報でインサイダー取引を行ったと発表した。
証券取引等監視委員会が20日に課徴金27万円の納付命令を勧告した。

このニュースの興味深い点は「同社株175株を47万6675円で買い付けた。」 という点。つまり、100株レベルの売買を行う個人投資家でも怪しい動きをしていたらチェック対象になるということ。これが事実として起きています。

f:id:mtiit:20210926225405p:plain
個人投資家も見られている

...そういう意味では取引先の内情を知らずに応援馬券として株を買ったら「翌日に株主分割!」と発表され、調査されると仕事相手ということが分かって問いただされる(ただし本当に知らない)というケースはありそう....

終わりに

データだけ見れば重要情報発表直前でいきなりその株を狙い撃ちで買っていたことがトリガーですが、やっぱり付き合いがある会社の株は面倒なので買わない方がいいのかもしれません。